薬剤ペレット経口投与


強制経口投与(経口ゾンデ)の問題点


実験動物の薬物経口投与は製薬会社の医薬品開発、大学の医学研究に携わる研究者にとって避けて通れない大切な手技と言えます。

 

しかし、この技能は得意な人と苦手な人との差が研究結果に影響し、それに気づかずデータを認めているのが実情です。

 

強制経口投与には以下の3つのような問題点がございます。

 

動物実験に使用されるマウスを掴む研究者

1. 正確な経口投与には技術が必要

経口ゾンデでの投与はマウスやラットが抵抗することもあり、正確に投与するには熟練した技術を要し、ゾンデが食道や胃の粘膜を傷つけないように、また、気道にゾンデが誤って入ってしまわないように気をつけなければいけません。

 

2. 適切な時間に経口投与する必要

実験動物への薬物投与は、単に投与するだけではなく、どの時間に投与するかも慎重に検討する必要があります。

 

薬物には「効きやすい時間帯」「吸収されやすい条件」があり、経口投与の場合はそれを配慮した投与時間を設定するかで実験結果に大きく影響を与えます。

 

3. 動物の感じるストレスが実験結果に影響することも

強制的に投与するということは、マウスやラットを動かないよう保定するので、動物に大きなストレスがかかり、実験結果の信頼性に影響が出ることも考えられます。

 


ペレット経口投与器が強制経口投与の問題点を解消


上記のような強制経口投与の問題点を解消するため、弊社では薬剤ペレットを動物自ら経口摂取してもらうためのペレット経口投与器を開発しました。

 

ペレット経口投与器を使うことで投与技術は不要となり、動物は活動時間帯に苦痛なく自ら経口摂取を行います。

 

失敗や手間を減らすペレット経口投与器の特長

  • 保定しませんので動物にストレスを与えず、投与ミスもありません。
  • 混餌投与と比較して薬物を大幅に節約でき、摂取量も明確です。
  • ペレットの作成工程に加熱、溶媒の仕様はなく、それによる薬物の劣化、変質はありません。

経口投与が簡単に!
ペレット経口投与器のご使用方法

  • 薬剤ペレットをペレット経口投与器の管上部より投入するだけでセット完了です。
  • 投与中も通常の固形飼料を使用します。
  • 投与時は単独飼育です。
ペレットに近づく動物実験用マウス
バイオニックの経口投与器


製品紹介


ペレット経口投与器(特許第5249456号)

食べこぼしを円形の皿で受け、それを動物自身が食べきります。

市販のケージトップに取り付け可能です。

仕様

サイズ:全長100mm

ラット用パイプ:外径9mm / 内径7mm

マウス用パイプ:外径7mm / 内径5mm

受け皿:外径27mm

材質:ステンレスSUS304

ペレット経口投与器
ペレット経口投与器

薬剤ペレット

投与薬剤と原材料を混合し、1錠単位で計量、圧縮した精密錠剤です。

紫外線(※UVラベルによる照射確認記録付)で殺菌します。

小ロットの加工からお引き受けしますので、お気軽にご相談ください。

ペレットサイズと重量

ラット用:長さ10~15mm / 直径6.5mm / 重量200~300mg

マウス用:長さ7~12mm / 直径4.5mm / 重量120~160mg

原材料

セルロースパウダー 70% / グラニュー糖 20% / 魚粉 10%

薬剤ペレット
薬剤ペレット

ダウンロード
チラシのダウンロード
薬剤ペレット経口投与|バイオニック.pdf
PDFファイル 314.4 KB

開発中製品
のご紹介


マウス・ラット用給餌制御装置

マウス・ラット用給餌制御装置